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おかげさまで7周年を迎えることができました

9月1日はクリニックの開院記念日で、7周年を迎えることができました。

思い返せばいろんなことがあったように思いますが、

あっという間でまだ3、4年ぐらいしか経っていないような気になります。

しかし、もう若くはないのでそれを考えるとやっぱり7年経っていますね(笑)

開院当初は師匠である陸先生から教わった知識が私の中医学のほとんどでしたが

ここ2、3年で自分なりに経験の中から発見した治療法なども駆使するようになり

より治せる疾患や症状が広がったように思います。

これも日々たくさんの患者さんを診せて頂いているおかげと感謝しています。

我が家の猫のタマちゃんも7歳になりなりました。

人間なら私と同じような歳かもしれませんが

こちらもいたって元気です。fullsizeoutput_3d02.jpeg

いつも風呂上がりに撫でていますが

なぜだが最近よく噛んできます。

おかげで今も手に傷があります。

診察の時に見えてしまうかも

しれませんが、決して怪しい

傷ではないのでご安心ください。


今後の酒さの漢方治療について

当院には様々な疾患の患者様が受診されます。

中には治療法が確立されていない難治性の疾患もあり

そういった疾患の治療は当然ながら漢方的にみても

簡単ではないことが少なくありません。

そんな疾患の一つに酒さがあります。

一般的に漢方でも治りにくいのですが、

当院では改善しているケースが多く、

中には完治している方もいてとても嬉しく思っています。

良い成績を上げることができているのは

酒さに対する特有の漢方的な知識を持ち合わせているからだと考えています。

例えば同じ皮膚疾患でもアトピーと酒さでは漢方的にみて

使う知識やアプローチがかなり違ってきます。

しかしそういった知識があっても酒さの治療が難しいことに変わりなく

実際の治療には非常に神経を使います。

また本来私が考える酒さの治療を保険診療の中で行うには

かなり制限があるケースが多く、

そういう意味でも非常に治療に苦慮します。

最近、当院で良くなった方がネットに書き込んだ情報を見て

遠方から来られる方が多くなっています。

当然、是非とも良くしてあげたいと思うのですが、なぜか

「遠いので1、2回しか受診できない」

といわれる方が少なくありません。

当院は基本的に保険診療ですから

通院していただかないことには薬はお出しできません。

治してあげたいと強く思っているのにこう言われてしまうと

なんともやりきれない気持ちになります。

頑張って薬を合わせて1、2回の治療で少し良くなってくると

「あとは地元で同じような処方を出してくれるところを探してみます」

と言われることもあります。

しかし理由は省略しますが、ほとんどの場合うまくいかないと思います。

ですから私からすると最初にこう言われてしまうと

治療するのはほとんど不毛に思えてしまいます。

それ以外にも酒さの治療に関しては個人的にいろいろと思うところがあり、

保険診療で治療するのは限界にきていると判断するに至りました。

そこで今後は酒さの治療に限っては自由診療とさせていただきたいと思います。

なお現在酒さで通院されている患者様については

比較的症状が落ち着いている方が多いこともあり

引き続き保険診療で治療を継続させていただきます。

念願の症例検討会

連休の日曜日、私自身が世話役となって新しい勉強会をはじめました。

それは私の師匠を講師とした症例検討会です。

10年以上前、私が漢方を勉強し始めた頃は大阪、神戸で

毎月師匠の症例検討会がありました。

しかし、10年近く前にそれらが全てなくなってしまいました。

中医理論や方剤解説などの勉強会は現在も継続していますが

とりわけ師匠が素晴らしいのはその臨床能力です。

それを勉強するには実際の症例を通して

勉強するのが一番だと思います。

私自身もたくさんの症例を通して勉強させてもらいました。

そのおかげで今の自分があると思っています。

ですから、他の先生方にもぜひ症例を通して

勉強してもらえればとずーっと思っていました。

そして今回いろんな条件が重なり、久方ぶりに神戸で

症例検討会を行うことができ、個人的には非常に嬉しく思っています。

そういった感慨に浸りながらスタートした勉強会でしたが

なんと最初の1例を検討するだけで1時間!かかってしまいました。

2時間の予定で事前に4例用意していたので、大幅に計算が狂ってしまいました。

なんとか3例は検討してもらったのですが予定の時間を大幅に超過してしまいました。

実はこの勉強会の前にもう一つ勉強会があって

トータルで朝から5時間近く勉強したので正直すこし疲れてしまいました。

それでも念願がかなってとても嬉しかったです。

また参加者も東京、和歌山、広島など遠方の方もいて

さすがに連休中に勉強しようとする先生は違うなと思いました。

ただ、手前味噌ですがそれだけの価値はある勉強会だと思います。

個人的な意見を言わせてもらえれば、東京にもこれだけの勉強会はありません。

この勉強会はこれからも定期的に行う予定です。

師匠が元気で日本に来れる間は続けていきたいと思っています。


とうとう天気の影響がでるようになった

昨日から全国的にすごい雨になっていますね。

こういう天気の日は何かと症状が出やすくなることがありますが、

私自身はこれまで経験したことがなかったんです。

ところがというか、とうとうというか、出てしまいました(泣)

朝起きるとなんか頭が重いんですね、

頭痛というほどでもないんですが、頭を触ると微妙に痛みがあります。

この症状は中医学的に言うと湿邪の症状なんです。

明らかなむくみはありませんが、水のめぐりが悪くなっている状態で

低気圧の時に比較的よくみられます。

個人的には低気圧による細胞レベルでのむくみが

影響しているのだろうと考えています。

頭痛以外にもめまいもよく見られる症状です。

これまで同じような症状の患者さんをたくさん治療してきていますので

治し方は自分ではわかっています。

服用した薬は苓桂朮甘湯。

他にも候補はあって個人的にはもう少し強めのものを服用したいという

気持ちもありましたが、経験的にはこれで効くはずと思い服用しました。

そうすると服用直後から楽になってきた感じがして

1時間ほどですっかり良くなりました。

「やっぱり効くな〜」

っと改めて思いました(笑)

自分ですぐに治せるところは職業的特権なのですが

こういう症状が出るようになったのが悲しいですね。

年をとってきて水の巡りが悪くなってきたのだと思いますが

これを良くするためには運動したり、食事でより辛いものを食べることが必要です。

というわけでお昼は馴染みの中華料理店で特別に辛くしてもらったものを食べました。

同じような症状のある方は食養生を試していただくといいです。

辛いものや熱いものを食べるのがよく、ポイントは発汗させることです。

発汗するということはそれだけ体の中の水が動いているわけで

水の巡りが良くなり、同時に余分な水気が抜けます。

そうすると症状が楽になることが多いです。

ぜひお試しください。


震災に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます

今日は関西にお住まいの方にとっては大変な一日だったと思います。

まずは被災に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。

こういうときは知人の安否がやはり一番に気になりますよね。

私も電話をしたり、メールをしたりしましたが、

逆に私の安否を気にして複数の方から連絡をいただきました。

ご連絡ありがとうございました。

私も家族も、ペットのタマちゃんもみんな無事に過ごしております。

ただ、地震が起きたときは車に乗っていまして

ちょうど阪神高速の真下で右折のために止まっていたんですね。

最初にガツンと強い衝撃が来てなんだかわからなかったのですが

高架のところに何やら紐状のものが垂れ下がっていて

それがブランコのように大きくスイングいていて地震だとわかりました。

”次が来たら駄目かも・・・”と思いながら高架の下にいた時間は

おそらく1分もなかったと思いますが、すご~く長く感じました。

こういう経験をすると改めて元気でいられるというのは幸せなことだと思います。

患者さんもなるべく元気になれるように、これからも頑張っていきたいと思います。

順天堂との交流会

この前の日曜日に日本東洋医学会総会が大阪のグランキューブでありました。

それに参加してきたのですが、個人的にはもっと大事なイベントが

すぐそばでありました。

私が所属している神戸中医学研究会と2年前から

交流のある台湾の漢方リーディングメーカー、

順天堂の社長が来日することになり我々と交流会を行いました。

順天堂のいいところはたくさんありますが、

その一つは社長が滅茶苦茶生薬に詳しいことです。

何しろ毎年生薬の産地にフィールドワークに行っています。

日本の漢方メーカーではちょっと想像がつかないですよね。

その社長が生薬の目利きについて2時間ほど解説してくれました。

台湾に行くたびに色々貴重な情報をIMG_2121.JPG

いただいているのですが

今回も本当に勉強になりました。

そして、後半は私が研究会を代表して

難病治療の症例報告をおこないました。

東洋医学会では発表する気にならない

のですが、こういう会なら喜んで発表します(笑)

こちらも社長以下、参加者の皆さんに好評でした。

社長は日本東洋医学会総会にも参加されていたのですが、

その中でも非常に高く評価していただきました。

そして最後に貴重な野生の生薬を1234.JPG

お土産にいただきました。

これは私も初めて見るもので

とても感激しました。

その後の懇親会でもいろんな

意見交換をしならがら

本当に有意義な時間を過ごすことができました。

今年の11月には我々が台湾にお邪魔します。

台湾で行われる国際東洋医学会に参加しますが、

それ以外にも色々興味のある企画が進行中です。

今から楽しみなのですが、行ったらまたブログにアップしたいと思います。


久しぶりの植物園見学

昨日は京都の日本新薬の植物資料館に見学に行ってきました。

日本新薬の製品には今での生薬由来の成分が含まれているものがあります。

前立腺肥大症の薬エビピロスタットはスギナエキスなどが、

尿管結石の薬ウロカルンはウラジロガシエキスが含まれています

またアズノール軟膏のアズレンももともとはカモミールから抽出していたそうです。

館長のお話ではずっと生薬を研究されてきたそうですが、

今は薬の原料になるような薬効成分はほぼ発見されつくされており

生薬の研究は中止となり、その跡地が植物資料館になったそうです。

ここには約三千種の植物が世界中から集められており、

その名も「キソウテンガイ」という珍しい植物もありました。

しかし・・・やはり私の興味は生薬になる植物です。

この生薬も予想以上にたくさんありました。taisou1.JPG

その中でいくつか生薬の花をご紹介します。

まずは大棗(ナツメ)。

大棗は甘みのある果実で

胃腸を守り元気を出す生薬

として多くの処方に

使用されています。

2枚めの写真は大棗の花です。

まだ小さいですがとても可愛いですね。taisou2.JPG

大棗はいまリンゴぐらいの大きさの

実がなるものまであるそうです。

ぜひそれをクリニックの庭に

植えてみたいです。


次は半夏です。hange1.JPG

半夏は痰を取る作用のある代表的な生薬です。

1枚目の写真の真中に見えるの

ユニークな形状をしているのが半夏の花です。

一見花には見えないのですが、

中を開けると雄しべと雌しべがあります。






hange2.JPG









それから最後は莪朮(紫ウコン)です。gajutsu1.JPG

莪朮はショウガ科で見た目も

生姜とよく似ています。

莪朮の花は根本に小さく咲いていました。

なかなか可愛らしいです。

以前同じショウガ科の姜黄(秋ウコン)gajutsu2.JPG

を育てたことがありますが、

冬を越せませんでした。

秋に一旦掘り出して

また植え直せばいいそうで

またウコンや生姜を育てて

みたいと思います。


東京の勉強会も終了しました

昨日は東京での勉強会の最終回でした。

1年前から毎月1回、基本的に日帰りだったので

それなりに大変だった部分もありましたが

無事やりとおせたので清々しい気持ちです。

東京で本格的な中医を育てたいと思ってはじめましたが

果たしてどこまで成果があったのかはまだわかりません。

受講生の方々が今後の臨床に生かしてくれることを願っています。

勉強会は無事終わりましたが、それだけでは終わりませんでした。

帰りの新幹線がトラブルで止まってしまい、

結局新大阪についたのは朝の4時半過ぎ・・・

自宅についたのが5時半で、鳥のさえずり聞きながら寝たのですが

その結果、開業以来最大の寝坊をしてしまいました。

クリニックに着いたのが9時2分で最初の患者さんには

ご迷惑をおかけしました。

この場を借りて改めてお詫びいたします。

いや〜、やっぱり東京日帰りはきついですね。

昨日1日で新幹線に10時間以上乗ったので

もう当分新幹線もいいです(笑)

東洋医学はホリスティックに診るもの

先日師匠と話をしていて

「本場中国の中医のレベルはどうなのか」

ということを聞いてみました。

師匠が言うには今の中医は西洋医学を真似た制度の中で

管理されているので中医でもそれぞれ内科や耳鼻科、眼科など

細分化されているそうです。

そのため中医専門の病院に勤務していると

日本の総合病院と同じで自分の科の患者さんしか見ないそうです。

そうなると耳鼻科なら鼻や耳、喉に効く薬を自分なりに選んで用意しておいて

大半はその薬で治療していくのだそうです。

その結果、皮肉なことに全身をホリスティックに診るべき中医が

全身を診れなくなっているのだそうです。

そのため優秀な中医の大半はそういった制度になる前の

50歳以上の先生になるとのことでした。

じゃあ、開業すればいいんじゃないの?

と思われるかもしれませんが中国で開業するのは

そう簡単にはできません。

でも最近政府が方針を変えて申請すれば誰でも開業できるように

なったそうで、これからは若い中医でもいい先生が

増えてくるだろうと言っていました。

せっかく中医になっても全身が診れないのではもったいないですよね。

”日本で漢方やっててよかった〜”と思いました。

最近、中国や台湾の中医のレベルが自分の認識と

ずれているかもしれないとの思いがあり

実際どうなのかとても関心があります。

年内に台湾に行く予定ですが、そのときに向こうの中医と

いろいろ交流してこようと思っています。

神戸の中医学入門講座が終了しました

昨年から毎月1回神戸で医師、薬剤師向けの勉強会を行ってきましたが

昨日でそれが終わりました。

長いようで振り返るとあっという間だったように思います。

(歳だから1年経つのが早い・・・)

終わって少し寂しい気もしますが、

それ以上に毎月診療の合間を縫って60枚前後のスライドを作っていた

そのスライド作成からの開放感が半端ないです(笑)

今日も開放感いっぱいで清々しい気持ちで診療をしていたら

不思議なことに全く予想もしなかったところから

講演の依頼が舞い込んできました。

今年はこの依頼も含めて残りの講演は3回の予定です。

無理せずマイペースでできればと思っています。

ちなみに来年あたり海外でという話があるのですが、さてどうなることやら。

講演が実現したらこのブログでお伝えしますね。

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